- 日本酒を飲まない国、日本。
2022年2月4日、農林水産省より発表された2021年の農林水産物・食品の輸出額によると、日本酒は66.4%増の402億円。
海外において和食ブームと共にプレミアムな日本酒の価値が認められ、需要が高まっている状況が続いています。
一方、日本の国内においてはどうでしょうか。
日本酒の課税出荷量は1973年にピークを迎えた後低下の一途を辿り、2019年にはピーク時に比べて1/3以下に減少しています。酒蔵の数も急速に減少し、1975年から2017年までの40年間で半減しています。
楯の川酒造では2021年12月に全国10,000人を対象とした日本酒に関する実態調査を行いました。
「1年以上日本酒を飲んでいない」、もしくは「これまで飲んだことがない」という回答が全体の約7割を超えており、特に20~40代の女性においては、約8割もの方が1年以上日本酒を飲んでいない、もしくはこれまで飲んだことがないと回答しています。
日本酒を飲まない国、日本。
一つの文化としての日本酒を守り伝えていくために、一酒蔵としてできることは何かできることはないのか、私たちは考えました。
- 「SAKERISE」に込める想い
「日本酒の希望の光になりたい。」
SAKERISEは、永遠の記憶とともに、心に刻まれる最高の日本酒の追求を目的に始動いたしました。日本酒の概念を超越する「品質」と「驚き」を、「美しさ」で表現する。その決意を胸に。
日本酒。それは、「日本」という国家名を冠する日本発祥の唯一の醸造酒であり、古くは御神酒にはじまり、神事や冠婚葬祭などあらゆる場面に使われ、我々日本人の心の奥底にまで浸透してきたもの。そして、この米と米麹と水のみを原料として造られる無色透明な液体は、日本人の生活に密着した身近な存在でありながら、どこまでも神秘的な存在でもありました。
さらに、穀物である「米」のみを使って、芸術的な域にまで昇華させてきた日本酒は、世界中の人々を魅了するだけの底力があり、私たちはその可能性を微塵も疑っておりません。
「光を、いただく。」
太陽の光によって雪解けた水と、太陽に光によって育てられた、つまり水と光に育てられた米を、私たちは極限まで磨いていきます。なぜ、そこまで磨くのか。わたしはこの磨きを通じて、米をまた光に還す感覚を持っています。光が米になり、私たちの手によってまた光に還すのです。世界中の人々に、世界中のどこにもない、光をいただくという究極の体験をお約束します。
「光で、みたす。」
それは、SAKERISEの日本酒を体験し、単に満足して頂くだけではなく、SAKERISEを通して、大切な人と大切な時間や空間を共有し、一体となることを意味します。また、個々人の心が何の制限もなく、何の拘りや縛りもない状態で、且つ、時間や自分の存在さえも忘れてしまうような充実した時を過ごすことをも指します。そんな体験のすぐそばに、常にいれる存在でありたい。そう私たちは思います。
SAKERISEは、人々に光をいただく究極の体験を、そして光が人々の中で希望として満ちていく未来を、世界中の皆様に提供していきます。それこそが、日本酒にとっての希望の光になると信じて。
楯の川酒造六代目蔵元 佐藤淳平