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米農家が語る「暁光」

米農家が語る「暁光」

-プロが語る「SAKERISE」

SAKERISEでは、造り手の想いを届けると同時に、SAKERISEに関わる様々な分野のプロフェッショナルの視点で、幅広く奥深い日本酒の魅力をみなさまにお届けします。

 

-米農家(暁光使用の雪女神) 佐藤真彦さん

米農家を始めて16年目。以前は会社員をされていたが、農家だったお父様が急逝され、急遽農家を引き継ぐことに。当時は誰も教えてくれる人がおらず、手探りで苦労して試行錯誤され、感覚として身に付くまでに数年以上かかるという経験を経て、今では17ha、東京ドーム3倍以上の広さで米を栽培されている。

 

-楯の川酒造との出会いは?

以前から酒米を作りたいと思っていた。なかなか機会に恵まれなかったのだが、ある日楯の川酒造で直接契約し酒米を栽培できる制度があるという話を聞いた。その時は空きがなかったが、何年かかけて契約することができた。

 

-なぜ酒米を作りたいと思った?

「寿司」に使う米、「日本酒」に使う米…と専用の用途を持つ品種の米を栽培することに興味があった。中でも雪女神という品種は、山形県が育成した新しい大吟醸向け品種で、とても関心があり、ぜひ栽培してみたかった。楯の川酒造と契約後、はじめは美山錦と出羽燦々という品種を栽培したが、今では雪女神にも力を入れて栽培している。

 

-契約栽培という制度に対して

農家にとっても良い制度だと感じている。少なくとも周辺地域では、契約栽培を行っている酒蔵は見かけない。一般的な卸ルートの場合、単年度で契約はできず米の在庫状況によっては値段が変動することもあるが、楯の川酒造の契約栽培では、1年ごとに契約・決められた価格で比較的高く買ってもらえるため、よりよい品質の米を栽培し提供したいと常々思っている。収入が安定するだけでなくモチベーションも高まる制度だと感じるし、農家仲間も一緒にやっているが不満は聞かない。納入量を増やせるならもっと増やして欲しいと思っている。

 

-雪女神に対するこだわりは?

特別栽培で作っている。特別栽培とは、減農薬・減肥料で栽培する方法で、一般栽培と異なり、使用できる農薬の回数が決められている。一般栽培だと利用できる除草剤も特別栽培だと回数に制限があるため、上限に達すると何十メートルの田んぼの除草を手作業で行う必要がある。とても手間がかかる作業だが、それでも特別栽培で作った米は安全で何よりも美味しい。よりよい品質のお米を楯の川酒造へ届けたいと考えると、その手間を惜しむことは決してない。

 

-今期の雪女神の出来栄えは?

低温にあたってしまい、最初はあまり良くなかったが、今になって追いついてきて良い仕上がりになってきた。収穫が少し遅くなりそうだが、出来は良いと思う。

 

-自分が作った酒米がお酒になるという感覚は?

とにかく嬉しい。自分の酒米を使ってもらったものを買って、人にも配っている。

 

-お酒を飲んでいただくお客様に伝えたいことは?

これからも一生懸命いい酒米を作るので、より良い酒を作ってもらって、多くの方に飲んでもらいたい。この酒、この取り組みがもっと広がって欲しい。

いかがでしたでしょうか。

今回は、米農家さんから見た「暁光」、また酒米に対する思いや、契約栽培、特別栽培についてお伝えいたしました。

次回の記事も楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。